お役立ちコラム

トラックのタイヤ交換はどうすればいい?工具・手順・交換タイミングを紹介

2023年05月25日

皆さんは、トラックのタイヤ交換をしたことがありますか?
その経験が無い場合は、なかなか難しく感じるかもしれません。
しかし、トラブル時や季節ごとの交換時に備えてタイヤ交換の知識を持っておくと役立つのも事実です。
そこで今回は、トラックのタイヤ交換に必要な工具や交換手順及び交換タイミングを紹介していきます。

トラックのタイヤ交換はどうすればいい?工具・手順・交換タイミングを紹介

トラックのタイヤ交換に必要な工具は?どんな手順ですればいい?

トラックのタイヤを交換する時には、まず工具を揃える必要があります。
では、どのような工具が必要なのでしょうか?
ここでは、タイヤ交換に必要な工具と交換手順を紹介していきます。

どんな工具が必要?

トラックのタイヤ交換に必要な工具を下に記載します。
交換作業前には、必ず下記の工具を手元に揃えておきましょう。

工具リスト
①ストッパー
②ジャッキ
③トルクレンチ
④バールや鉄パイプ
⑤軍手

では、順にこれらの工具の役割や使い方を紹介します。
①ストッパー
この工具はタイヤストッパーや車輪止めのことを指しています。
タイヤ交換の際は、周囲の安全を確認して必ずストッパーを取り付けてから作業を進めましょう。

②ジャッキ
この工具はトラックに取り付けられているタイヤを地面から離すために用いられます。
また大型トラックの場合は、より力の出せる油圧ジャッキの使用が一般的です。
使い方は地面と車体の間にジャッキを設置し、レバーハンドルを動かします。
そして、タイヤを交換するために必要な高さになるまでレバーハンドルを動作させていきます。

③トルクレンチ
この工具はボルトやナットの締め付けを規定トルクで行うために用いられます。
トルクレンチにはトルクを目視で確認する直読み式と設定した規定になるとカチッと音が鳴るシグナル式がありますが、シグナル式の方が広く使われている印象です。

④バールや鉄パイプ
これらの道具はスペアタイヤを運ぶ際のレールの役割やテコの原理を利用して作業をアシストする場面で用いられます。

⑤軍手
軍手は作業時のケガ防止に繋がるので必ず装着するようにしましょう。

どうやって作業すればいい?

ここでは、タイヤ交換の手順を紹介していきます。

①ストッパーを取り付ける
ストッパーを交換するタイヤの反対側(前輪を交換する場合は後輪)に取り付けます。
また、ストッパー設置後に必ずストッパーがタイヤに接しているかを確認しましょう。

②スペアタイヤを用意する
次にトラックに取り付けられているスペアタイヤを外します。
この時、スペアタイヤの取り付け部下にパイプ等を敷いておくとスペアタイヤをスムーズに移動させることができるので便利です。

③ホイールのナットを緩める
次にホイールのナットを緩めます。
このタイミングで完全にナットを緩めてしまうと、他のボルトに負荷がかかりボルトを破壊する恐れがあります。そのため、緩める目安は90°程度と覚えておきましょう。

④ジャッキで車体を上げる
次にジャッキポイントにジャッキを設置し、トラックの車体を上げていきます。
この時、あまり車体を上げ過ぎるとタイヤを取り外す際に危険なので手でタイヤを回せる程度の高さにセットしましょう。

⑤ナットを完全に緩めてタイヤを外す
工具を用いてナットを緩めた後、手でナットを外して車体からタイヤを取り外しましょう。

⑥スペアタイヤを取り付ける
スペアタイヤを取り付ける際は、ナットを段階的に均等に取り付けていきましょう。
この時の注意点は、ナット締める順番を対角線上に締めていく事と、対角線上に締める工程を何回かに分けて締める事です。
締付不足や片締めは事故に繋がる恐れがあるので、十分注意して作業を行いましょう、

⑦ジャッキをおろす
周囲の安全を確認して、ゆっくりジャッキを下ろしていきましょう。

⑧ナットを規定トルクで締め付ける
必ず締め付け規定トルクを確認して対角線上にナットを締め付けていきます。
締め付け終わったら、締め忘れがないか再度確認してタイヤ交換は終了です。

トラックのタイヤ交換はどんな種類がある?交換タイミングは?

ここまでで、タイヤ交換に必要な工具と手順を紹介しました。
では、タイヤ交換には前項で紹介した作業の他にどんな種類があるのでしょうか。
ここでは、タイヤ交換の種類と交換タイミングに触れていきます。

交換の種類には何がある?

タイヤ交換には大きく分けて「履き替え」と「組み換え」の2種類があります。
「履き替え」とは、タイヤ(ホイールとゴムのセット)を交換する作業を指します。

前項で紹介した手順がこれに当たり、スペアタイヤへの交換や季節によるタイヤ交換が代表例です。
「組み換え」とは、タイヤのホイールは残しておき、ゴムのみを交換する作業を指します。
この作業は、専用の機械が必要なため自分で行うことは出来ません。

交換のタイミングは?

タイヤ大手メーカー2社のホームページによれば、タイヤの交換時期を溝の深さで判別すると記載されています。
具体的にはタイヤのスリップサインが露出するまでが限度とされ、2社ともに同じ下記の基準を設けています。

・一般道路走行時のタイヤ溝深さ限度:1.6mm以上
・高速道路走行時のタイヤ溝深さ限度:大型トラック3.2mm以上・小型トラック2.4mm以上

また、同サイトでは定期的なタイヤの締め付け確認を推奨しています。

トラックのタイヤ交換はどうすればいい?工具・手順・交換タイミングを紹介まとめ

今回は、トラックのタイヤ交換の手順やタイミングを紹介しました。
タイヤ交換は、必要な工具があれば作業可能なことがわかりましたね。
しかし、ナットの締め忘れや締付不足は事故に繋がる恐れがあるので十分注意して実施しましょう。